アメリカと日本での教育の違いについてよく耳にするけど、成績の評価システムも違うんですか?日本との違いについて知りたいです。
すごく大事なことなので気になりますよね!今回は、実際に子供が通っている現地の高校と中学での体験をシェアします。
本記事の内容は、息子と娘が通っている学校の2022年度の内容です。エリア、学校、教師によって方針は異なりますので、あくまで参考として読んでいただけると嬉しいです。
アメリカの成績評価システムとは?
成績は専用アプリで随時チェックできる
日本では学年末の終業式の日に通知表を受け取り、ドキドキしながら確認するのが恒例でした。
一方、アメリカでは、学期末を待つことなく、生徒も保護者も専用アプリで随時成績(Grade・グレイド)をチェックすることができます。尚、保護者には別途、学期中と学期終了後に紙の成績表も郵送されます。
保護者は、グレイドを常にチェックし、子供を適切にフォローすることが求められます。挽回のチャンスはたくさんある一方で、アクションしないのも自由。自由と自己責任の国、アメリカの精神を感じる瞬間でもあります。
学校によって仕様が異なるかもしれませんが、アプリでできるのは以下のことです。
- 成績の確認
- 小テストの結果の確認
- 宿題の内容
- 時間割の確認
- 出欠の確認
- 先生とのメッセージのやり取り
- 学校からのお知らせの確認
成績はアルファベットで評価される
数字で評価する学校もあるかもしれませんが、子供たちが通う学校はアルファベットで評価されます。
参考として、高校の評価を載せておきます。アプリでは、通常A+からFまでが記載され、紙で郵送されてくる通知表には、以下のいずれかが評価として記載されます。
評価 | 意味 |
---|---|
A | SUPERIOR(優秀) |
B | BETTER THAN AVERAGE(平均以上) |
C | AVERAGE(平均) |
D | BARELY PASSING(ギリギリ合格) |
F | FAILURE(不合格) |
FN | FAILED NON-ATTENDANCE(出席不足で不合格) |
DF | DROP FAILURE(途中退学で不合格) |
IF | INCOMPLETE F(不完全な成績で不合格) |
W | WITHDRAWN(退学) |
N | NEED IMPROVEMENT(改善が必要) |
O | OUTSTANDING(優れている) |
S | SATISFACTORY(合格) |
U | UNSATISFACTORY(不合格) |
アメリカの学校では、日々の授業への取り組み姿勢が評価対象となる
息子は、中学2~3年生の時に日本の中学に通っていました。当時を思い返すと、日本の学校の成績は、定期試験の結果でほぼ決まってしまう印象を受けました。成績も学期末に通知表を受け取るまでは分かりませんでした。
一方で、現在通っている現地校の成績評価基準は以下の通りです。
- 宿題を期限までにきちんと提出すること
- 授業への積極的な参加態度(発表の取り組み・他の生徒とのコミュニケーションなど)
- 小テストや期末試験の得点
これらの項目がそれぞれ同じ比重で重視されるイメージです。
提出物が遅れたり、成績が下がっても、リカバリー(取り戻し)のチャンスがある
提出物の締め切りが過ぎてしまったり、小テストの得点が低い場合、柔軟な措置が取られることがあります。
例えば、宿題の提出期限後であっても、先生に理由を話したうえで提出すれば、評価の対象としてもらえます。なので、たとえ提出が遅れても、出さないよりは出した方が絶対に良いわけです。
また、小テストの得点が低い場合は、Retake(リテイク・再テスト)のチャンスを得られる場合があります。これも挽回のチャンス。Retakeは、FLEX(フレックス)と呼ばれる自由時間に行われることが多いようです。
Extra credit (追加点)がもらえる場合もある
通常の評価とは別に、Extra credit (おまけの追加点)がもらえることもあります。
例えば、高校生の息子の場合、学校のイベントに参加したことで Extra credit をもらえました。
中学校に通う娘は、数学の問題で、答えだけでなく、計算式も丁寧に書いているという理由で Extra credit をもらったことがありました。
色んな面での頑張りを柔軟に評価してもらえる印象が強いです
まとめ
- 成績はいつでも専用アプリで確認できる
- アルファベットによる成績評価
- アメリカ現地校では、期末試験の結果だけではなく、日々の授業への取り組み姿勢が評価対象となる
- リカバリーのチャンスや追加点がある